
ことし2018年4月に野添憲治さんは逝去されました。社会評論社では2005年『秋田県における朝鮮人強制連行─証言と調査の記録─』から2期にわたる野添憲治著作集(みちのく・民の語り全6巻、シリーズ・花岡事件の人たち全4巻)、2016年『樺太(サハリン)が宝の島と呼ばれていたころ─海を渡った出稼ぎ日本人─』まで刊行ができました。野添さんは戦争体験者として最期まで秋田を中心に人々の声を紡ぎ続けてこられました。哀悼の意をこめ、2012年刊『みちのく銃後の残響─無告の戦禍を記録する─』より序文を公開します。