|刊行情報| こんな人たち 自治体と住民運動  佐々木健悦 /著

市政や市議会の愚行と市民運動の体たらくを暴き、市民の良識に訴える。

千葉県白井市は「白い梨の花咲く 緑豊かな田園のまち」(平和都市宣言)である。この平和なまちで、新型コロナ禍の最中、「コロナ看板」設置反対運動が起きた。それまでは、市議会も市民運動も「あっしにはかかわりのねえ」ことだった著者は、ひょんなことから、市議会なるものを初めて傍聴する機会があり、傍聴を続けるうちに、怒り心頭に発し、激烈なルポを綴り、木枯らし紋次郎宜しく右も左も打った斬る羽目になった。

第1部 「こんな人たちに負けるわけにはいかない」 千葉県白井市議会傍聴記

第1話 自治体議会の低迷の元凶は「討論一人一回の原則」
第2話 噛み合わない議論 ―「核禁条約」批准を求める意見書提出
第3話 「議会だより」は市議会が市民に開いた窓
第4話  「申し入れ事項」を変更した「下総基地の米空母艦載機訓練基地化反対協議会」役員四人衆
第5話  「コロナ看板騒動」 市議会に「説明責任」を問わない市民運動
第6話 自治体議会改革と住民運動の「壁」

第2部 自治体議会改革と地方自治活性化のために

第7話 マッカーサー憲法草案の「地方自治」
第8話 日本人の自治感覚と「町内会」復活
第9話 全員一致と多数決
第10話 議会基本条例と自治体議会改革
第11話 民衆運動の「壁」――「お上」に弱い日本人
第12話 監視と自浄と排除
第13話 指導的地位に立つ女性たち
第14話 議員は「先生」?
第15話 やはり「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
補遺 政治権力者の資質 政治哲学者マキアヴェッリの本意

著者 佐々木健悦  ささきけんえつ 

1947年、宮城県志田郡三本木町(現・大崎市三本木)に生まれる。東京外国語大学モンゴル語学科を卒業、同大ロシア語学科に学士入学在籍、その後、千葉県下の高校で英語教員。2008年3月退職。同年4月からモンゴル国の大学で、約1年間、日本語教師を務めた。その後、ウランバートル市の『モンソダル』社でモンゴル語日本語辞典の編纂に携わった。2010年7月からモンゴル国営モンツァメ通信社に勤務し、日本語週刊紙『モンゴル通信』の編集翻訳と日本語監修に従事、2012年8月退職。

「社会評論社」より13年4月に『検証◎民主化モンゴルの現実』、同年11月に『徳王の見果てぬ夢―南北モンゴル統一独立運動』、15年4月に『脱南者が語るモンゴルの戦中戦後1930~1950年』、同年11月に『現代モンゴル読本』、2016年11月に『コトバニキヲツケロ!現代日本語読本』、17年10月に『現代モンゴル読本増補改訂版』を刊行。「消される記憶遺産―モンゴル抑留吉村隊『暁に祈る』事件」で第7回石橋湛山平和賞を受賞。専門はモンゴル近現代史と社会言語学と民権論。

2022年10月14日刊
こんな人たち 自治体と住民運動
佐々木健悦 /著
定価=本体2100円+税 ISBN978-4-7845-2417-4 46判並製308頁

購入サイト(外部リンク)

投稿者: 社会評論社 サイト

社会評論社 SHAKAIHYORONSHA CO.,LTD.