掲載情報 ・週刊金曜日 5月19日付 本箱欄(56頁)で『政治言語の研究―日本人の思考様式と言語生活』が紹介されました。
「政官人」は「政官語」で国民をマインド・コントロール。その社会言語学的考察。
「言葉の堕落は政治の堕落」(Gオーウェル)
目 次
第1講 言語と認知と論理的思考 言語を変えると考え方や感じ方が変わる
(一)言語と思惟思考
(二)日本語は「中動態」の世界
(三)論理的思考とフランスの作文教育
第2講 「お上」に弱い日本人の思惟思考
「ルースな社会」と「タイトな社会」
「お上」に弱い日本人/「抵抗権」思想/「抵抗権」と日本国憲法/ 軍隊と「抗命権」/天皇陛下に謝罪する日本国民
第3講 政治言語のレトリックとロジック
(一)暈しの政治言語「暈しは逃げ」
(二)同調圧力の政治言語
第4講 騙しの政官語
(一)騙しの政官語法「言い逃れ」
(二)騙しの政官論法
第5講 政治言語で歪めるコミュニケーション 「お上」の世論操
(一)政治的に歪められるコミュニュケーション 三つの型
(二)世論構成 公衆と公論と世論
(三)説得と強制と排除
第6講 体制翼賛する言語教育
(一)言語政策の罠
(二)国語教育の罠
(三)記述式問題と小論文の罠
(四)英語帝国主義の罠
第7講 体制翼賛プロパガンダ
(一)メディアミックスの罠
(二)戦前回帰の政治的言論集団「日本会議」
(三)体制翼賛教育プロパガンダ
第8講 底流する体制受容の思潮
(一)底流する「日本主義」の罠
(二)日本浪漫主義のレトリックと京都学派のロジック
(三)專門知で政治関与
(四)国民文学の罠
(五)「癒し本」の罠
第9講 新型コロナ期の日本語と思惟思考
(一)新型コロナ禍中の言語生活 犯される日本語
(二)学校の「新しい日常」
(三)迫り来る『1984年』の「新しい生活様式」
第10講 政治言語はマインド・コントロール
著者 佐々木健悦 ささきけんえつ
1947年生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒業、同大ロシア語学科に学士入学在籍。高校で英語教員の退職後にモンゴル国で日本語教師、モンゴル語日本語辞典の編纂、日本語週刊紙『モンゴル通信』編集翻訳と日本語監修に携わる。著書に『徳王の見果てぬ夢―南北モンゴル統一独立運動』『脱南者が語るモンゴルの戦中戦後1930~1950年』、同年11月に『現代モンゴル読本』『コトバニキヲツケロ!現代日本語読本』『こんな人たち』『ノモンハン戦記を読み解く』ほか
2023年4月28日刊
政治言語の研究―日本人の思考様式と言語生活
佐々木健悦 /著
定価=本体1800円+税 ISBN978-4-7845-2418-1 46判並製272頁
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