こんな法律や社会制度の中で、好きな人と結婚して子どもをつくるなんて、苦行だな…
結婚する人の割合が減っている。子どもの数も減っていてそもそも町で見かけることが少ない。若い人は結婚に憧れを抱くことはなく、家庭を持ちたいとは思わないのだろうか。
実際は、結婚して家庭を持ちたいと思っても、あまりにもぜいたく品になりすぎて、若い人たちにはリスクも高すぎるし、生半可な気持ちでは手が出せないのではないだろうか。かといって、結婚以外の方法で家族関係を維持することに社会の理解もない。しかし結婚は今もってステータス(称号)であり続けている。
結婚、離婚を経験して共同親権を求めて発言してきた著者が、これから結婚を考えている人たちに、現在の結婚とそれをめぐる法と制度の矛盾を解説し、これからの家族と社会のあり方を模索する。
目次
Ⅰ いまの結婚はぜいたく品?
こんな制度で結婚・子育てなんてこわすぎる/やっぱり大学生は結婚にあこがれている/ジェンダーギャップ指数が下位なのはなぜ?/結婚したら幸せになれる? 別れるときのことは考えない/「おごり続ける」結婚の実際/改姓は称号/未婚は落ちこぼれ
Ⅱ ゼクシィ見るより民法読め 高すぎる養育障壁はなぜ残った
「少子化は女たちのストライキ」は本当か?/選択的夫婦別姓が30年経っても実現してこなかったわけ/「結婚=入籍」戸籍が高すぎる養育障壁の正体/結婚は女性を家にしばりつける?/「事実婚」カップルと子どもの連れ去り/性格の不一致は単独親権/理由がないと離婚できない/結婚による家計の発生/「離婚は縁切り」の日本/共同親権じゃなんでダメなの? どうして単独親権制度が続いたか/夫婦同氏+単独親権制度=家制度/親を交換する 同性婚と選択的夫婦別姓議論の死角/結婚して子どもができたら「懲役20年」/男を排除して生き延びた家制度/でっち上げDV/単独親権産業と人質交渉の現実/カモられる親子たち/家庭内で暴力を受ける男たち/結婚したらシングルマザー 自立する女性も割を食う/世界一幸せな日本の未婚の女たち/「アウトロー」を選ぶ男たち
Ⅲ 子育て家庭倍増計画
結婚は原発/選択的夫婦別姓賛成+共同親権反対=婚外子差別/共同親権の離婚の実際/結婚・離婚は選択肢~家族のあり方が変わる/子どもにとって離婚とは家が2つになること/子育て家庭倍増計画/地域に子どもを取り戻そう/家族は所属からつながりへ
Ⅳ 結婚って何だろう?
結婚って何だろう?/おちおちセックスできるだろうか?/家制度に回帰すれば幸せか?/別れるのも「おめでとう」
(表紙絵・太田DOKO)
著者紹介 宗像充 むなかたみつる 1975年生まれ。ライター。大学時代は山岳部に所属し、登山、環境、平和、家族問題などをテーマに執筆をおこなう。子どもと引き離された自らの体験から、共同親権運動をはじめ、2019年に「共同親権集団訴訟」で国を訴える。著書『ニホンオオカミは消えたか?』『ニホンカワウソは生きている』『引き離されたぼくと子どもたち』『共同親権』『南アルプスの未来にリニアはいらない』ほか。
2023年11月27日刊
結婚がヤバい 民法改正と共同親権
宗像充/著
定価=本体1300円+税 ISBN978-4-7845-2421-1 A5判ブックレット112頁
購入サイト(外部リンク)
掲載情報
出版記念トークイベントのお知らせ 2023年3月20日 会場 西日暮里BOOK APARTMENT 詳細(外部リンク)終了
出版トークイベント『結婚がヤバい』がヤバい 2023年3月30日 会場 中川村 たろう屋(長野県)終了