強制連行・強制労働の歴史認識が否定され、その謝罪と賠償が否定され、それに関する教育と追悼が否定される<歴史否定>の動きは第二次安倍晋三政権のなかで顕著になる。その政治の流れを克服すべく調査研究を続ける軌跡をまとめる。講演録をもとに編集。
目次
第1章 明治産業革命遺産・産業遺産情報センター
1 強制労働の歴史否定の動き
2 「明治日本の産業革命遺産」の登録
3 端島炭鉱(軍艦島)
4 産業遺産情報センター
5 ユネスコの「強い遺憾」
第2章 高島炭鉱(高島・端島)での強制労働
1 高島炭鉱・朝鮮人強制労働
2 長崎の庭園・公園の追悼碑
第3章 佐渡鉱山での朝鮮人強制労働
1 佐渡鉱山・朝鮮人強制労働
2 朝鮮人強制動員・遺族調査
第4章 朝鮮人追悼碑・強制連行説明板
1 群馬の森・朝鮮人追悼碑の強制撤去
2 天理・柳本飛行場の説明板
3 松代大本営・強制動員名簿と説明板
4 「日本の産業遺産と消える声 記憶・人権・連帯」
第5章 強制動員問題(徴用工訴訟)の解決へ
1 強制労働否定論の特徴
2 強制動員問題の包括的解決へ
3 韓国訴訟原告の家族・遺族の声を聞く
竹内康人 たけうち やすと 1957年生、静岡県浜松市出身、歴史研究。著書に『戦時朝鮮人強制労働調査資料集・増補改訂版』(神戸学生青年センター出版部)、『調査・朝鮮人強制労働』全4巻(社会評論社)、『明治日本の産業革命遺産・強制労働Q&A』(社会評論社)、『韓国徴用工裁判とは何か』(岩波書店)、『佐渡鉱山と朝鮮人労働』(岩波書店)など。
2024年6月10日刊
朝鮮人強制労働の歴史否定を問う 軍艦島・佐渡・追悼碑・徴用工
竹内康人/著
定価=本体1600円+税 ISBN978-4-7845-1219-5 A5判並製178頁
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