朝鮮問題研究会『海峡』29号のご案内です。
朝鮮問題研究会
『海峡』29号
A5判 124頁 2段組
ISBN978-4-7845-5029-6
定価=本体1,000円+税
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目次
特集 朝鮮半島新時代と日本の朝鮮観
- 江原道における韓国併合反対独立戦争 一九〇七~一三 ・・・ 樋口雄一
- 「星の国」に掲載された鹿地亘の童話および編集者たちの活動 ・・・ 桑ヶ谷森 男
- 敗戦後朝鮮からの引揚者の旧職と現職─『群馬県海外引揚誌』所載名簿の分析を通して ・・・ 木村健二
- 資料紹介 李羲八「上申書」他─「第一次樺太裁判」関係文書解説 ・・・ 長澤秀
- 『在日ディアスポラ文学選集』紹介 ・・・ 任展慧
- ある在日朝鮮人二世の歩み 李丞玉(リー・スングオク=一九三〇~九〇) ・・・ 山口明子
- 韓流ドラマの社会的背景と三八六世代について ・・・ 谷和
- 木村光彦著『日本統治下の朝鮮 統計と実証研究は何を語るか』(中公新書、二〇一八年)を批判する ・・・ 佐野通夫
編集後記より ▼二〇一八年は朝鮮半島にとって、平和への激動の年であった。金正恩委員長の新年辞に始まり、平昌冬季オリンピックへの南北合同チーム、三度の南北首脳会談、そして六月、朝米首脳会談と決して後戻りさせてはならない動きがなされた。▼それに対する日本のありさまは目を覆いたくなる状況である。たとえば、正式国名と正規の肩書きをもって作成されている首脳合意文書をあえて、「北朝鮮」とねつ造訳をしていたり、南北首脳が「核兵器も核の脅威もない朝鮮半島」と語っているものを「核の脅威」を除いて報道したりしている。日本国内問題としては、裁判所が「高校無償化」からの朝鮮学校排除を容認する判決を下したりしている。▼今こそ、朝鮮半島と日本を結ぶ「海峡」の役割は大きいといわねばならない。