天涯孤独のシゲル少年の心を支えたのは、甘いお菓子への憧憬だった─。戦争の敗色濃くなりゆく時代を背景に、過酷な運命を生きる少年の姿を描く名著復刻。
[解題▪西村滋さんと「お菓子放浪記」大竹永介 収録]
西村 滋(にしむら・しげる)1925年名古屋市生まれ。6歳で母と、9歳で父と死別し、以後放浪生活をする。1952年、処女作『青春廃業』を発表。『雨にも負けて風にも負けて』で第2回日本ノンフィクション賞、『母恋い放浪記』で第7回路傍の石文学賞を受賞。『お菓子放浪記』(1976年理論社刊)は全国青少年読書感想文コンクールの課題図書となり、同年木下恵介によってTBS連続ドラマ(人間の歌シリーズ)として放映される。2011年近藤明男監督によって「エクレール お菓子放浪記」として映画化された(シネマとうほく)。2016年5月21日逝去。
定価=本体1800 円+税 ISBN9784784511433 四六判並製420 頁
2019年10月下旬刊
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2020/02/22 書評掲載 図書新聞 室沢毅・評「絶えず豊穣な物語が生起 「お菓子」を「関係性」のメタファーとそてとらえることができる」
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