現代社会の諸問題、困難な現実と闘う上で最大、最高の武器がヘーゲル哲学だ。
定価=本体2300円+税 四六判並製272頁
ISBN978-4-7845-1871-5
2020年5月刊
ヘーゲル哲学の核心は「発展の立場」である。自然も人間も、私たちの社会も、すべてが発展によって生まれ、運動し、対立と矛盾による消滅を繰り返してきた。諸問題と深く徹底的に闘うためには、それらを発展として理解しなければならない。本書ではその視点からヘーゲル哲学の読み方をわかりやすく解く。
第Ⅰ部 発展の立場
第1章 ヘーゲルの時代とその課題
第2章 発展とは何か
第Ⅱ部 ヘーゲル論理学の本質論と存在論
第1章 ヘーゲル論理学における本質論
第2章 存在論における「変化」──存在とは何か、変化とは何か
第3章 本質論の現実性論
第4章 ヘーゲルの三つの真理観 ──本質と概念の違い
第Ⅲ部 物質から生物、生物から人間が生まれるまで
第1章 物質から生物への進化
第2章 生物から人間が生まれるまで
第Ⅳ部 ヘーゲル論理学と概念論
第1章 ヘーゲル論理学と労働論(目的論)
第2章 「普遍性・特殊性・個別性」と「概念・判断・推理」
第Ⅴ部 人間とは何か
第1章 人間と労働
第2章 自然の変革
第3章 社会の変革
第4章 個人としてどう生きるか
第5章 人間の概念、人間の使命
中井浩一 なかいこういち 1954年東京生まれ。京都大学卒業後、現在、国語専門塾鶏鳴学園塾長。国語教育、作文教育の研究を独自に続ける傍ら、90年代から進められている教育改革についての批評活動をする。その著書に『高校卒海外一直線』『徹底検証・大学法人化』『大学入試の戦後史』『被災大学は何をしてきたか』などがある。こうした活動の根底にあるのがヘーゲル哲学の研究である。30歳代の10年間を牧野紀之氏のもとでヘーゲル哲学研究に没頭し、その発展の立場を獲得することをテーマとしてその後も研鑽してきた。本書はその成果の発表第1弾である。
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