|刊行情報| 重度障害者が国会の扉をひらく! 木村英子・舩後靖彦の議会参加をめぐって(上保晃平 著/堀 利和 監修)社会評論社

コロナ禍に向き合いながら
社会学部で学ぶ学生が、
本書の原本になった卒業論文を書き上げた。

インタビューや聞き取りによって、排除され「命の選別」の対象にもされかねない障害者の議会参加への〈障害〉が抉りだされ、それを克服するための足がかりが政治学・社会学・障害学の理論によって提示されている。


インタビューや聞き取りによって、排除され「命の選別」の対象にもされかねない障害者の議会参加への〈障害〉が抉りだされ、それを克服するための足がかりが政治学・社会学・障害学の理論によって提示されている。

(カバー写真)2019年4月に設立されたれいわ新選組(党代表山本太郎)は同年7月の第25回参院選に10名の候補者を立てて挑戦した。比例で約228万票を獲得した結果、「特定枠」で木村英子と舩後靖彦の2人が当選した。写真は8月1日に両議員が国会に初登院し、参院本会議場に入場する場面。写真:読売新聞/アフロ提供

上保晃平(うわぼ こうへい)1998年、広島県生まれ。2021年3月、一橋大学社会学部(政治学専攻)卒業。同年4月から朝日新聞記者。

堀利和(ほり としかず)視覚障害者、元参議院議員。立教大学兼任講師。季刊『福祉労働』編集長。著書『障害社会科学の視座―障害者と健常者が共に、類としての人間存在へ―』ほか多数。

目次

はじめに

序章 障害は政治的なこと ―社会モデルと当事者参画
第1節 〈障害〉の考え方
第2節 「障害者議員」とは誰か
第3節 「私たち抜きに私たちのことを決めないで!」

第1章 れいわ新選組と19年参院選 ―重度障害者議員の誕生
第1節 障害者の過少代表
第2節 山本太郎と左派ポピュリズム
第3節 「特定枠」制度の活用
第4節 木村英子・舩後靖彦の擁立

第2章 木村英子・舩後靖彦議員の活動 ―障害者議員と代表性
第1節 重度訪問介護とバリアフリー
第2節 委員会活動
第3節 「命の選別」に対する抗議
第4節 障害者がいる民主主義

第3章 三井絹子の「闘い」 ―もう一つの政治過程
第1節 施設から地域へ
第2節 生きるための政治活動
第3節 日常の非対称と政治

第4章 重度障害と議員活動 ―木村英子参議院議員インタビュー

第5章 議会参加と障害社会科学 ―堀利和元参議院議員インタビュー
【補論】 舩後、木村両参議院議員の国会における合理的配慮について(堀 利和)

第6章 『生きざま政治のネットワーク―障害者と議会参加』を読んで
はじめに 政治的実験(堀利和)
第1節 1990年代の障害者議員ネットワーク
第2節 同時期の主婦と生活者ネットワークから考える

終章 議会参加の〈障害〉 ―理論的考察の試み
第1節 政治学的分析 ―選挙制度と政党組織
第2節 ブルデュー理論による説明 ―政治と社会の循環関係
第3節 〈障害〉―議会参加―〈私〉

おわりに
*参考文献
〔資料〕
▼「平時」の仮面、仮面の告発~障害者にとっての「平時」はすなわち有事~ (堀 利和)
▼視覚障害者議員はいま──議員活動実態調査報告より(視覚障害者議員ネットワーク)


重度障害者が国会の扉をひらく! 木村英子・舩後靖彦の議会参加をめぐって
上保晃平 著  堀 利和 監修
定価=本体1700円+税 ISBN978-4-7845-2414-3 四六判並製256頁
2021年4月30日刊


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投稿者: 社会評論社 サイト

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